打出の小槌への願い
こんにちは! いつもありがとうございます。 ありがとうございます。 お日様が昇る時間も少し遅くなって来ている小さな島も、紅葉がちらりちらりと見られるようになって来ています。 先週から連日のようにテレビで騒がれているリーマンブラザース会社、その系列のAIG、さらには25日付けにて、アメリカで史上最大の銀行が破綻してしいました。アメリカの大統領選挙の影響を控える為に、アメリカのローカルテレビでは選挙の報道を流しているようですが、国民に事実を教えた方が良いのではないでしょうか。 欧州のEU加盟国である英国ですが、他の国はユーロを導入しておりますが、英国はポンドに拘り、アメリカ経済の恩栄を受けていました。 ポンドが強い為に、どこの国にもイギリス人観光客が訪れることが出来ましたが、「来年はもう、どこにも行けない」とテレビ画面で悲しそうな顔をした初老の男性を拝見すると、日本のバブル期を思い出してしまいした。 日本国が世界で一番の経済国だと騒がれた20年前、芸能人でさえも伝統的なホテルを買ったり、年に一度も使わないだろうと思う場所に別荘を持ったりして、二十歳の学生が株で儲けたからと言って、歩くのは面倒だからと言ってタクシーを使い、勉強するよりも、どうやったら金髪のお姉さん方と仲良くなれるかということを考えていた人、一緒におじ様方と飲みに行くと、酔った勢いでお金をばら撒くおじ様方、その後はどうなったか分りません。 数年前にメルマガにも同じようなことを書いたことがあるが、私が好きなギリシャ人の奴隷のイソップ物語の中に、「金のタマゴを生むニワトリ」の話があります。 ちょっと、思い出してみましょう。 ある人が、一羽の不思議なニワトリを飼っていた。 それは幸運の使者みたいなニワトリで、1日に一個ずつ、金のタマゴを生んだ。殻も中身も純金で出来た大きなタマゴだった。おかげで、その人、つまり飼い主は、日ごとにお金持ちになっていった。そのお金を湯水のように使って、贅沢三昧で暮らすようにもなった。 すると、だんだん、1日一個のタマゴを得るだけでは足りなくなってきた。 もっともっとたくさんのタマゴが一度に欲しくなった。それにはどうすればいいかと考えて、飼い主はハタと膝を打った。 「そうだ!このニワトリを殺せばいいんだ。1日に1個ずつ必ず生んできたんだから、こいつの腹の中には、これから毎日生む金のタマゴが何百個も詰まってるに違いない。それを全部一度に貰っても構わないだろう。」というわけで、飼い主は、嫌がるニワトリを無理矢理押さえつけ、絞め殺し、腹を刃物で裂いてタマゴを探した。しかし、いくら探しても、そこには一個の金のタマゴもなかった。 「どうしてないんだ。この役立たずめ!」 そう怒ってののしる飼い主の前に、もう何も生まなくなった憐れなニワトリの死骸が転がっていた。 人間という生き物は、感謝しないで日々の糧を手にすると、傲慢な生き物になってしまう。ニワトリに感謝しない上に、「もっと、もっと もっとたくさん」という思いは強欲な人間の象徴でもあるだろう。 イソップの生きていた時代の人間は朝起きて、雑務をこなし、日々の糧を手にしていた。その時代もお金という金貨はすでに存在していた。 でも、感謝という心は持っていたと思います。 世界中がインターネットを通じて距離が縮小された為に、ある人がこれで儲けましたと言えば、その話に乗る、過剰に1点に集中してしまうために、ある兆万長者が手を引くと、一機に株なども下がる。下がると儲からないからという心理で大勢の人達が売り続ける。 好景気の時代であれば何をやっても、やらなくても、この金のタマゴを生むニワトリのような感じで、少しずつ利益を生み出してくれているのだろう。 健全な時代であれば、欲望も一つずつ階段を上るように、確実に儲けることも出来るだろうと思えるが、NYもねじれた取引をするようになった為に風船を膨らまし続けて、突然に誰が一本の針で突付いた状態だ。 恐ろしいのは、負債になっている会社に国際機関も政府などが一時投資という形で貸し付ける行為も何とも不可思議な状況である。さらには、ホットケーキを焼くみたいに、何百兆というドルを印刷している。 自分のお金が銀行に沢山あっても、銀行が破綻してしまうと、その整理が先になるから、銀行は閉鎖される。そして、自分が持っているキャシュカードで違う銀行に行ってお金を引き出そうとすると、お金が出て来ないということになるだろう。そうなっても、不思議ではない。お金の代わりに金を買おうと思う人もいるだろうが、1億円が10キロの重さに対して、1億円の金の値段相当の金を運ぼうとすると、オリンピックの重量上げの金メダリストの人ぐらいだろう。 火事場のバカ力という言葉もあるが、わざわざ他の国に行くにも、重たい金を持って逃げるにも、保管して置かないと、誰かに盗まれてしまうと不安もあるだろう。 話がそれて来たので、イソップ物語に戻りましょう。 「金」というのは、今も昔も豊かさの象徴だ。そして、不思議なニワトリを飼っていた。という意味は、神様のお使えと考えても良いだろう。ギリシャの物語の多くは、ゼウスなどが登場して、動物達に指示する。形を変えて試されているとも言える。このニワトリは、人間に豊かな生活と新しい生命を与えられていた。 現代に生きる私たちのご先祖さまたちにも、宇宙から地球の為に生命と豊かさを贈り続けてくれている。 しかし、私たちはやっと最近になって環境問題に力を入れて来ている。もちろん、国によっては今でも無視して、環境破壊を続けている国もある。 大国だけが儲かれば良い、自国だけが儲かれば良い、さらにはわが社だけが利益を上げれば良い、私だけが儲かれば良いと強欲な考えを持つ人たちは、将来の地球などのことよりも、今、欲しい物が手に入れれば、満足出来た自己中心的な人の為に、地球は悲鳴を上げている。 なぜ、感謝を忘れてしまうのだろう。 人を憎み、人を嫌いな人が増えているが、なぜ、感謝出来ないのだろう。 もちろん、感謝を中心に生きている人も大勢いる。 秋になると大地を黄金に染めたお米が豊作になると、私たちは神様に感謝していた。いつの時期からか、感謝するのを止めてしまったんだろう。 それほど、人間が偉い生き物なのか。 そうではないだろう。 さらに、この物語の結末には、ニワトリの首を絞めて殺すという無残な終わり方である。神様のお使いのニワトリを絞め殺す。 何だか、環境破壊の状況と重なる。直ぐにお金にならない物、いや、直ぐにお金にしたいために、果物でも、青いマンゴーを収穫したり、バナナも熟れていない状態で他の国に送る。 オイルという資源も大国だけが、根こそぎ収穫を得ようとするから、反発が起こるのではないだろうかと考えないのだろうか。 地球にある富や資源をシェアーしても、地球に住む人間も動物達も豊かになるように、神様は私たちを繁栄して下さっている。 しかし、自分さえだけ豊かな暮らしが出来れば、他の物が犠牲になっても良いという想念は悪魔のささやきに似ている。 皆さんもご存知のイソップ物語で「田舎のねずみ、都会のねずみ」というお話があるが、このお話もこの「金のタマゴを生むニワトリ」と似ている。 日本ではこの数年間「セレブ」という言葉がお手軽に使われているが、このお話の都会のネズミに似ている。「町はこんなに便利だ。食べ物も豪華で美味しい」といばるネズミはセレブ気取りの奥様方の会話のようだ。 これから、どうなるだろうと少しは考えた方が良いと思う。 世界恐慌は覚悟しておいた方が良いだろうと思う。 今年のクリスマスぐらいまでは、平穏だろうと思えるが、その後は凶と出るか、吉と出来るかは、アメリカの大統領選挙後に現れるだろうと思える。 お祭り騒ぎ気分だが、お祭りは延々に続かないのが原則だ。 京というほどの国の借金はどうするのだろう。 なぜ、その巨額なお金を病気で苦しんでいる人たちに分け与えないのだろう。 高額医療でもない歯の治療も出来ない人も居る国、これだけ、大きな額の負債だが、年間に1兆円ぐらいの狂牛病の疑いの肉など買い続ける必要もないだろう。 まずは、国民に事実を知らせて、同じ国に住む国民も胸の痛みを分かち合うしかないだろうと思う。 他の国も同様に、分相応に生きながら、決して感謝の気持ちを忘れないで日々を生きることを学ぶ機会だとも思える。 話は変わるが「二宮金次郎の一生」という本がありますので、機会があれば、読んで見てください。 ありがとうございます。
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